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機関誌「産業立地」バックナンバー 特集

産業人材確保の取組み

(産業立地2019年9月号特集より)
【企業立地の課題である人材確保】
 地域企業の最も大きい事業課題は、人材確保といえる。人材が確保できないことで、受注があっても受けられず売上を伸ばすことができない。新規工場立地や移転を検討するにも、人材確保の見通しがなければ決定を躊躇してしまう。企業誘致を目的にした企業訪問においても、経営者に必ず聞かれることは「人は確保できますか」である。
  本財団が全国2万社の製造業および物流業を対象に毎年実施している「新規事業所立地計画に関する動向調査」において、昨年2018年9月に実施した集計結果を鑑みると、「設問 国内の事業環境における不安要因」では、「人材不足」の回答が67.4%と最も高い。「設問 今後の事業活において強化する内容」でも、「人材の確保・育成」の回答が73.4%で最も高く、前年度比で11.3ポイント増となっている。さらに、「設問 地域(地方自治体等)に求める立地条件の強化対策」では、「人材確保・育成」が52.4%と最も高く、次に高い「税制・補助金の優遇策」の回答39.0%に比べて12ポイント以上の差がある。
  企業から地方自治体に求める支援策として、「人材確保」は重いテーマとなっている。

【人材確保支援は地域経済活性化のキーポイント】
  企業誘致において、企業が立地を決める重要条件として人材が確保しやすいかが求められているなかで、逆に、人材確保がしやすい地域であることが企業誘致の成功のキーポイントにもなっている。
  また、人材確保を計画的に進めている地域の企業は、今後の成長が期待できる。いつの時代も企業成長の原動力は「人」であり、人口減の時代においても、堅実に人材確保のできる企業を地域に増やすことは、地域経済の活性化にも直結するだろう。
  今回の特集では、人材確保の面で、国や地方自治体がどのようなサポートをしているのか、地域企業は何をすることで人材確保に優位に進めることができるのか、地域振興をかかげる大学も多い中、地域に人材を送り込む大学はどのような取組みをしているのか。一部ではあるが、それぞれの観点から優れた事例を紹介することで、地域の産業振興、企業支援、企業誘致に活用していただければ幸いである。