HOME > 機関誌「産業立地」 > 産業立地2019年5月号特集

機関誌「産業立地」バックナンバー 特集

産業用地の整備動向 ~今後の方向性をひも解く~

(産業立地2019年5月号特集より)
【顕在化する産業用地の不足】
 企業の受け皿となる産業用地の不足が顕在化している。当財団が毎年発行している『産業用地ガイド』は、全国の分譲可能な産業団地を掲載しているものであるが、2018年度版には、609の産業団地を掲載し、産業用地面積は1万1,223ヘクタールであった。これは、5年前の産業団地数878団地、産業用地面積1万4,306ヘクタールと比較すると大幅に減少していることが分かる。
 その背景には、企業の設備投資意向の高まりが大きい。さらに、これまで立地が進まなかった産業用地にも、高速道路などの新たなインフラ整備の進展で立地環境の改善が行われたことで、企業立地が進展し、分譲可能面積が減少し続けている。また、企業の設備投資意向の高い地域では、産業用地が不足する一方で、条件が不利な地域では、分譲中の産業用地が残されているというミスマッチも目立つ。多くの自治体にとって、企業誘致は産業振興施策の中心となっているが、販売する商品がなくなるという事態に陥っているケースがみられている。

【産業用地の整備動向と対策】
 本特集では、産業用地の整備動向や整備手法について取り上げた。当財団では、全国各地で行われている産業用地の整備に関する新たな動きや取組みなど、受け皿確保に取り組む事例を取り上げ、状況に関して分析している。また、工業団地インフラの老朽化という喫緊の課題に対して、福知山市が取り組む長田野工業団地のリニューアルについてご寄稿頂いた。加えて、「談話室」においてインタビューを行った須賀川市では、公募型プロポーザルを実施し、民間企業と連携し、まちづくりの観点から産業用地の整備を進めている。さらに、経済産業省では、全国を網羅した産業用地情報について体系的な整理を進めており、産業用地に係る情報提供インフラの構築状況についてご寄稿頂いた。
 加速する産業用地不足のニーズにいかに応えるのか、ご参考にして頂ければ幸いである。