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機関誌「産業立地」バックナンバー 特集

SDGsが示す新たな地域成長戦略

(産業立地2019年1月号特集より)
【世界経済の潮流としてのSDGs】
 2015年9月に誕生した「持続可能な開発目標(SDGs)」が世界経済の大きな潮流となっている。 SDGsは、経済・社会・環境の相互関連性に注目した取組である。2017年のダボス会議で、SDGsの 取組が12兆ドルの価値と3億8千万人の雇用創出に繋がるとの試算が報告され、さらなる経済界 の注目を浴びることとなった。
 他方昨年12月には、COP24においてパリ協定の「実施指針」が採択されたことで、気候変動問題 に関する国際的な取組が前進している。地球規模の環境問題や貧困問題の解決に向けた意識の高ま りは、経済動向にも変化をもたらしている。
 日本においても、2015年に公的年金の積立金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF) が、環境、社会、ガバナンスを考慮する企業を評価するESG投資への賛同を表明し、大手生命保険会 社などもそれに続いたことを受け、国内でもESG投資への関心が高まっている。企業は環境配慮のみ ならず、あらゆる社会問題への配慮や公正な企業運営の取組が求められているのである。

【中小企業によるSDGs取組の拡大に向けて】
 地方創生に向けて官民のパートナーシップで取り組むSDGsの取組が始まっている。企業にとっては、 社会・経済的課題の解決に取り組むことが、企業価値の向上や競争力強化、新たな事業機会の創出に 繋がると期待され、経営指針にSDGsを取り入れる企業が増加している。
  一方、中小企業におけるSDGsの認知度の低さが目立っている。関東経済産業局が昨年10月に実施し たアンケートでは、関東地域の中小企業におけるSDGsの認知度は15.8%であったという。地方経済を 支える中小企業はSDGsの流れにどのように対応していけばよいのか。 本特集では、SDGsに取り組むことのメリット・取り組まないことのリスクについて、それぞれの 立場よりご寄稿頂いた。地域成長戦略の一方策としてのSDGsについてご一考頂ければ幸いである。