HOME > 機関誌「産業立地」 > 産業立地2017年9月号特集

機関誌「産業立地」バックナンバー 特集

検証 地方創生

(産業立地2017年9月号特集より)
【地方創生の加速化を図る】
 2014年、「まち・ひと・しごと創生法」が施行され、国の「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン」と「まち・ひと・しごと創生総合戦略」が策定された。2015年には各自治体が地方版の人口ビジョンと総合戦略を策定し、地方創生は本格的にスタートした。  現状では東京圏への人口流入が拡大し続けており、地方への人の移動は進んでいないが、地域によっては独自の取り組みで移住者を増やしたり、産学官金連携や広域連携、企業間連携などによる新産業の創出、地域資源を生かした農業や観光、地域ならではのアイデアによるまちづくりなど成功事例も全国で見られるようになっている。
 今年度は「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の中間年であり、既存の取組を加速化するため、国は新たな施策によって地方創生の新展開を図っている。今年6月9日に「まち・ひと・しごと創生基本方針2017」が閣議決定され、その主なポイントは、(1)ローカル・アベノミクスの一層の推進、(2)東京一極集中の是正、(3)東京圏における医療・介護問題・少子化問題への対応、となっている。
 ローカル・アベノミクスの一層の推進では、一次産品や観光資源などの地域資源・地域特性を活用した「しごと」づくりの取組を深化させていくとともに、空き店舗や遊休農地、古民家等の遊休資産の活用を進めている。また、地域全体の経済を引っ張る地域経済牽引事業について、様々な政策手段を組み合わせて集中的に支援するとしている。

【地域特性を生かした成長性の高い分野に挑戦する「地域未来投資」を支援】
 今年7月31日に「企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律の一部を改正する法律(「地域未来投資促進法」)」が施行され、地域の特性を生かして高い付加価値を創出し、地域の事業者に経済的波及効果を及ぼす「地域経済牽引事業」に対して、国が予算や税制などの様々な政策手段によって積極的に支援し、「地域未来投資」の取り組みを後押しする仕組みが整えられた。
 すでにこれまでも地域の魅力を生かした観光や航空機部品など成長性の高い新たな分野に挑戦する取り組み(「地域未来投資」)が散見されてきており、今後、こうした取り組みが全国各地で活発になり、地域経済において稼ぐ力の好循環が実現されることが期待されている。
 今回の特集では、地方創生を推進するための国の新たな施策や、自治体による地方創生の取り組みとして、空き家のサテライトオフィスへの活用や人気アニメを利用したまちおこし、中小企業支援の新たなモデルなどについて紹介している。